スーパーの価格調査を自主的に行っている鈴木です。
ネットでよく見かける書き込み「イオンは(価格)高すぎる!」
これは本当なのでしょうか?実際のところはどうなのでしょうか?
元イオン社員が実際のところを語ります。
結論から言えば生鮮食品は高いこともあるけど、全体的には安いです。
イオンは高い!という人の多くは生鮮食品・日配品で言うことが多い
イオンは高い!という方の多くは何が高いか書いてないことが多いです。
しかし、しっかりと見ている人は高いものが何か明確に書いてあって、だいたいは生鮮食品と日配品(牛乳や豆腐、納豆などの加工された要冷蔵の食品等)となっています。
生鮮食品・特に野菜は高い
イオンが高いな~と思うので、野菜はたしかに高い傾向にあります。
というのも野菜の仕入れって大手メーカーの商品のような大量仕入れが難しいため、地元の小さなスーパーと価格差を作ることが難しいんですよね。
そのため、どうしても野菜は高い傾向にあります。
また地元の中小のスーパーは独自で生鮮食品に関しては安い仕入れルートを持っていたりするため、安い事が多々あります。
品質・安全性重視のため高い
イオンは取引先に安全性に対する厳しいルールを設けているため、それほど安全性を重視せずに仕入れているところにはどうしても、価格で負けてしまいます。
そして品質の低いものも仕入れることはしません(たまに騙させれ仕入れていますけど)。
イオンは豆腐が高い!という人も多いのですが、それは一定の基準を作っているためです。
豆腐って安く作ろうと思えば簡単に一丁30~50円で作れます。
激安スーパー等で販売されている30円から50円の豆腐は水増しされて作られたもので、決して美味しくは無いんですよね。
品質チェック・安全性への取り組みをクリアした取引先しかイオンには無いので、どうしても一部商品で価格が高くなってしまいます。
勘違いで高いと思われている
以前、イオンで働いていた時に実際にいただいたクレームです。
「あるスーパーは牛乳が128円で売られているのにそちらは178円で販売している、高すぎる!」
という内容です。
よくよく話を聞くと牛乳ではなく加工乳のことでした。
加工乳(低脂肪乳等)なら128円くらいで今でも購入出来ますが牛乳が178円を切ることは滅多にありません。
似た商品と間違えて高い!ということを書く人もいるので必ず自分の目で確認しないと意味がありません。
加工食品・ビールは安いイオン
メーカーは大量に仕入れてくれるところは原価を引き下げます。
これは当然ですよね。1個買うよりも1000個買ってくれるのなら安くするのは当然です。
またイオンは独自の物流網を持っているので、配送センターに一括でメーカーから納品してもらい、配送センターからイオンの店舗に運んでいる場合が多いです。
以前、イオンがビールの不当廉売(独占禁止法違反)で問題視された時期がありました。
これに対してイオンはそんな事実はないし、安いのは当たり前だと説明しました。
その1つは物流コスト負担をイオンがしているのだから当然だと言う事です。
メーカーや問屋が細かく店舗単位で納品をする場合、店舗数にもよりますが、コストが発生しますよね。
でもスーパーの配送センター1箇所のみにまとめて納品出来れば、メーカーや問屋はコストを下げられます。ということは原価を下げられる訳です。
イオンはイオンで、配送センターに納品してもらい、店舗毎に納品された品を振り分けて、店舗に運んでいく事でコストを下げようとしています。
そう考えると大手NBを沢山販売し、スーパーとして日本一の売上を誇るイオンへ卸す原価が一番安くなるのは当然です。
安ければば当然、安い値段で消費者に買ってもらえる事が出来ます。
よって調味料や缶詰、ペットボトル飲料等、冷蔵・冷凍ではない大手食品メーカーで構成されている加工食品やビールはイオンが一番安くできる立場にあります。
加工食品・ビールに関して言えば、他のスーパーに比べて安い傾向にあります。
イオンが徹底的に価格競争をすると街が衰退することも
イオンの社員は定期的に店舗の近くのスーパーにいって、価格調査(競合店調査)を行っています。
価格差がある場合は値下げをしたりします。
ただどこまで下げるかは、課長・店長・商品部の判断があるため、売場の責任者の一存では決められません。
でもイオンが本気になったら徹底的に価格競争をしかけてきて、周りのスーパーを廃業に追い込むこともそれほど難しいことではありません。
資本力が全く違いますし、大量仕入れで原価も一番安くできますから、価格競争でイオンが負けることはありません。
でもこれをしてしまうとスーパーはイオンだけになりかねません。
あえて滅茶苦茶な価格設定をしないのがイオンの特色とも言えます。
価格というのは適正でなければいけない、とも考えているからです。
だから地元との調和のためにも安売りはしないことがあります。
イオンで安く購入しよう!
工夫次第ではイオンでは安く商品を購入することができます。
イオンカードやWAONで買えばポイント還元でいつでも1%以上の実質的な割引がありますし、お客さま感謝デーを使えば5%OFFになります。
クーポンを発行していることもあり、更に100円匹引きになることもあります。
イオンは品質・安全性にはかなり敏感な企業なので、商品は安心して買えます。
ぜひ、イオンでお得に買物をしてくださいね。
以上、スーパーマーケットのイオンは高いか安いか、というお話でした。
コメント
イオンは、食品全般的に高いです。
メ-カ-品では、アイスクリ-ムでは、3割強高いです。
店員に指摘しても、高い物もありますが、全体的には高くないと
言われました。しかし、全く、根拠のない話です・・・。
他の物も高いです。
コ-ヒ-、ドリンク、味噌、米、魚、肉、パン、惣菜 他
イオンカードやWAONでを
近くに、ス-パ-ができ、イオンの高い物は、他店で
買っています。
せめて、他店並の価格にしてもらいたいものです。
価格設定に問題があり、素人みたいなものです。
山宮嘉樹さん、コメントありがとうございます。
しかし僕の知るイオンとは異なるイオンのようですね。イオンは地域・店舗により価格は異なるのでアイスクリームで3割も高いイオンがどこか教えてください。
なお僕は神奈川県に住んでいますが、イオンのアイスクリームはメーカーによっては、地域最安値で販売されていることもあり、よく買いますよ。
お住まいの地域は関西だと思うのですが、そのエリアのイオンのチラシのアイスをチェックしましたが、3割強高いとなるとメーカー希望小売価格よりも高いことになり、いくら何でもイオンがそんなに高いのなら誰も買わないと思うので、ありえないと思いますよ。それともその地域ではアイスはメーカー希望小売価格の半額以下、概ね6~7割引きで販売されているのが普通なのですか?
ちょっと盛りすぎに思います。
もっとも北海道のイオンみたいにトップバリュの冷凍食品を希望小売価格よりも高く売るイオンもあるのですが、神戸もそうなんですか?