最近は暗証番号の入力が面倒でクレジットカードよりもQRコード決済や電子マネーを使うことが多くなった鈴木です。
一般にはあまり知られていませんが、2020年3月を持ってクレジットカードの加盟店は決済端末(クレジットカードを差込む機械と考えて下さい)をIC化させることが義務付けられました。
これは2018年6月に施行された「改正割賦販売法」によるものです。
法律の話はおいといて、2018年3月以降に発行されたクレジットカードにはすべてICチップがついたクレジットカードになりましたし、ICチップがついていないクレジットカードも新たにクレジットカード会社からICチップ付きのものが送られてきたはずです。
でも、なぜクレジットカードのICチップ化が義務化されたのか、磁気ストライプとは何が違うのか、ICチップ付きのメリットは何なのか詳しく説明していきます。
ICチップ付きと磁気ストライプ付きのクレジットカードの見た目
ICチップ付きのクレジットカードの見た目は上記の通り、カードの上記の模様があるものです。
このチップには様々な情報を記録することが可能になっています。
ICチップに関しては身近な例だとスマートフォンのSIMカードとしても使われています。
なおICチップのICは「integrated circuit」日本語にする集積回路となります。
磁気ストライプ
磁気ストライプとはクレジットカード背面にある黒もしくは銀色、ホログラム上のものです。
以前はこの磁気ストライプの面を機械に押し当ててスライドさせてクレジットカード情報を読み込んでいました。今でも一部の小売店ではクレジットカードの特典利用のために磁気ストライプを読み込んでいることはあります。
ICカードは磁気ストライプに代わる第2世代のクレジットカード
以前は磁気ストライプがクレジットカードの情報を登録しておくことが主流でしたが、磁気ストライプには2つの欠点がありました。
- 磁気に弱い(かなり改善されましたが)
- スキミングで簡単に情報を抜き取れる
磁気に弱い
磁気ストライプの欠点の1つ目は磁気に弱いということがありました。
磁気に弱いため強い磁石の近くに置いたり、電磁波が強く出ている機器の近くに置くとクレジットカードとして使えなくなってしまうということがよく起こっていました。
使いたいのにクレジットカードが使えない、ということでイライラしたことがある人もいるのではないでしょうか?
スキミングで簡単に情報を抜き取れる
磁気ストライプの欠点の2つ目が簡単にスキミングでクレジットカードの情報を抜き取れるというものです。
スキミングとはクレジットカードの磁気ストライプの情報を読み取ることです。
このスキミングを悪用して偽造カードを作ったりするスキミング犯罪が増えたため、スキミング出来ないクレジットカードの需要が高くなり、ICチップという技術がクレジットカードに搭載されるようになり、偽造カード犯罪を撲滅するためにICチップ義務化が導入されたという経緯があります。
つまり磁気ストライプを使ったクレジットカードが第一世代のクレジットカード、ICチップを使ったクレジットカードが第二世代のクレジットカードと言えます。
1999~2005年くらいまでは偽造カードによるクレジットカード犯罪が非常に多発していたけど、ICチップ化になってからは、偽造カードによる犯罪はかなり減りました。
ICチップ付きクレジットカードは基本的に暗証番号の入力が必要
ICチップ付きのクレジットカードを使う場合、基本的には暗証番号の入力が必要です。
上記写真の機械にクレジットカードを差し込んで
暗証番号をお願いします。入力が終わったら実行ボタンを推して下さい。
と言われたことがある人も多いですよね。
ただしすべてのクレジットカードでこれをしていると手間がかかるということで、一部のクレジットカードやクレジットカードが使えるお店では、利用金額が低かったり、商品(主に食品や日用雑貨品)によっては、暗証番号を入力しなくても決済出来るようになっています。
ICチップ付きのクレジットカードのメリットとデメリット
ICチップ付きのクレジットカードにもメリット・デメリットはあります。
ICチップ付きクレジットカードのメリット
ICチップ付きのクレジットカードのメリットは下記の3つです。
- 偽造されにくい
- 使う時に暗証番号が基本的に必要でサインよりは他人に使われにくい
- 磁気ストライプに比べて不良により使えないことが少ない
不正利用がされにくくなっていることが大きなメリットです。
ICチップ付きクレジットカードのデメリット
ICチップ付きクレジットカードのデメリットは、暗証番号を忘れてしまうと使えない時があることです。
その分セキュリティがしっかりしているとも言えます。
なお暗証番号を忘れたら絶対に使えない訳ではありません。
ICチップ付きクレジットカードに関するQ&A
ICチップ付きクレジットカードでよくある質問・疑問をQ&A形式で答えていきます。
暗証番号がバレたような気がしたらどうすれば良いか?
レジの後ろで覗き込まれて暗証番号がバレたような気がする、店員が見ていてバレたような気がする・・・なんて思う方もいるでしょう。
不安な場合は暗証番号を変更してもらうという手続きも行えます。
基本的にはクレジットカード会社に暗証番号変更の申請をして郵送で申込むということが多くなっています。
ただし非常に面倒と感じる方もいるでしょう。
JCBカードとDinerdClubカードであれば、セブン銀行のATMで暗証番号の変更を行うことが可能です。
DinersClubは使えるところが少ないため、JCBカードがおすすめです。
僕のメインカードはJCBだけど、セブンイレブンでお得になるので、お得ですしおすすめです。
暗証番号を忘れたらクレジットカードは使えないの?
クレジットカードを使う時に、サインをよくしていたという方もいますよね。
今もサインでクレジットカードは使えます。
すべての店舗・サービスではありませんが、今でもサインによるクレジットカードの使用は可能なので、暗証番号を忘れてしまったらサインでも大丈夫か確認しましょう。
特にお高いレストランでは今でも会計は席に座ったままクレジットカードを預けて会計を行っているところもあります。
なお暗証番号を押す機械で暗証番号を記録するように改造されているのでは?と思って、サインの方が良いという人も稀にいます。
ICチップ付きのクレジットカードなら絶対に不正利用されない?
残念ながらICチップ付きのクレジットカードでも不正利用される可能性はあります。
例えばスーパーマーケットが発行しているクレジットカードであれば、そのスーパーマーケットでは暗証番号無しで利用可能なことが多いので、落として拾われてしまえば、使われてしまう可能性もあります。
またクレジットカードは下記の3つがわかればインターネットで利用が可能です。
- クレジットカードの番号(通常16桁 一部14・15桁)
- クレジットカードの有効期限
- クレジットカードのピンコード(裏面の3~4桁の数)
そのため知人に見せて、メモを取られて不正利用されたというケースもあります。
ICチップが壊れることは無い?
ICチップも摩耗や傷がつくと使えなくなることがあるため、壊れないとは言えません。
ただし磁気ストライプよりは強度があるため、壊れにくくはなっています。
以上、ICチップ付きクレジットカードについてでした。
政府インターネットテレビでも解説されています。
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