スーパーマーケットの社員だった時代は散々、競合店調査をしていた鈴木です。
よく引き合いに出される2大スーパーマーケット、イオンとイトーヨーカドー
どっちが安くて、どっちが高いのか、どちらがお得なのか気になる方もいるのではないでしょうか?
結論から言えば、それほど価格的には変わらないのですが、それぞれの特徴を含めて調査した結果から、どちらでどのタイミングで購入すれば良いのか詳しく解説していきます。
千葉県津田沼でイオンとイトーヨーカドーを比べた結果
千葉県の京成線「新津田沼駅」の北口にはイオン、南口にはイトーヨーカドーがあり、まさに2社の激戦区となっています。
スーパーというのは地域・場所・ライバル店の状況で価格はかなり異なるため比べるのなら、近くにある店舗で無ければ意味が無いのでこの店舗を選びました。
ただ価格までは細かく調べてないのでご了承ください。ちょっと古いのですが2017年頃の話です。
生鮮食品の価格は引き分け
生鮮食品 農産・水産・畜産の3つで見た場合、引き分けでした。
農産はイトーヨーカドーが圧勝
まず農産、野菜・果物に関していえば、イトーヨーカドーが圧勝でした。
何よりも鮮度がイトーヨーカドーの方が良い結果に。
価格はイオンよりも少し安い感じで目立って安いという事は無かったのですが、それより野菜や果物って鮮度が大切ですよね。
レタスやキャベツ等の鮮度を比べてみると、イトーヨーカドーの方が圧倒的に良かったのと、少しだけイトーヨーカドーの方が安い分、イトーヨーカドーに軍配が上がりました。
イトーヨーカドーの方が農産物に関しては安いですし鮮度も良いし、見せ方も上手いことが多くなっています。
水産はイオンの勝利
水産品に関しては鮮度は同じくらいに感じました。価格的にはややイオンが安いかな?という感じです。
ここの差はあまり無いように思いました。売り場面積がイオンの方が大きい分、種類があるのでよく見えると言えます。
畜産は引き分け
畜産に関していばあまり差が無いと思いました。価格的にもほとんど差がありません。
大手スーパーの肉というのは店内加工が減っておりアウトバック(パックされたものが納品される事)が進んでいるのでそれほど差も出ないと言えるのかもしれません。
デイリーはイオンの勝ち
昔風に言えば、日配と呼ばれるコーナー。
豆腐・蒟蒻・納豆・練り物・生麺や牛乳・乳製品等、生鮮品に比べれば日持ちはするけどそれほど長く日持ちしない商品で要冷蔵のものがメインの売場です。
価格的にはイオンの方が安いと言えます。豆腐や牛乳ではイオンの方が1割くらいは安く感じます。実際にイオンの方が安い商品が多くなっています。
PBで見ても牛乳には大きな差がついています。共に飲んだ事があるのですが味はほぼ同じ。
トップバリュが安さを牽引している感じでした。
加工食品はイオンの勝ち
加工食品、調味料や乾物、スナック菓子、カップ麺等はイオンの方が安かったです。
もちろん、商品によってはイトーヨーカドーの方が安いものもあるのですが、全体的にはイオンの方が安いと言えます。
ただし、全体的にはイオンが安いのですがイトーヨーカドーは売筋できちんとイオンを下回る価格設定にしているため、パッと見た感じでは価格的には同じかイトーヨーカドーの方が安く見えます。
こういう点はイトーヨーカドーって上手いんですよね。イオンは下手です。
楽しい売場はイトーヨーカドー
食品売り場だけを限定すればイトーヨーカドーの方が面白いと思いました。
例えば面白かったのがソース売場。
イトーヨーカドーのソース売場はPBとブルドッグで構成されていましたが、ブルドッグのソースの品揃えが凄い!
こんなにもブルドッグのソースって種類があるんだ~と思いました。
接客はイトーヨーカドー
イオンとイトーヨーカドー、2人の店員に質問をしてみました。
条件を同じにしないと意味が無いので、1つはペットボトル飲料の売場で社員に品切れしている商品を聞いてみるという事に。
社員という判断はしばらく売場にいてアルバイトっぽい人に指示を出している人が社員だと思うので、その辺りで指示を出している社員に質問をしてみました。
結果は、ともに凄く丁寧に在庫を確認しにいって対応してくれました。
もう1つは、サービスカウンター。
結果はイトーヨーカドーの圧勝というか、イオンのサービスカウンターの従業員が最悪過ぎて、思わず店長呼べ!と怒鳴りたくなるくらい酷かったので比べられるレベルではありませんでした。
というか在庫を聞いて調べもせずに「ありません」って何????という状態
今どき大手スーパーの在庫なんてオンラインで管理されているのに、それもせずに見て無ければ「ありません」って・・・・。
またイオンのサービスカウンターの従業員は奥で集まってずっと話していたのも印象が悪かったです。
お客さんが来たと思ったら自分でよっていかないというのはサービスカウンターとしては最悪です。
呼ばないと来ませんでしたから。
他の売場なら店員が近寄って来られても鬱陶しい事はありますが、サービスカウンターでカウンターに近寄ってくる客というのはほとんど用事があって来るのだから話すのをやめて近づいてきて確認するくらいが普通です。
それほど頭に来るくらいイオン津田沼店のサービスカウンターは最悪でした。
売場演出と価格設定は下手なイオン
全体的にはイオンの方が安いのにイオンの方が安く思えないというのは価格設定が下手な事と売場の演出が下手な事が挙げられます。
スーパーの食品売場というのはまず最初に農産コーナーから始まっていますので、そこで安い!というイメージを植え込めばお客さんは全体的に安いと錯覚する事があります。
でもイオンはこれが上手く演出されていないというのが今回よく解りました。
北海道札幌市でイオンとイトーヨーカドーを比べた結果
北海道札幌市の西区に琴似というエリアがあります。
その場所にはイトーヨーカドーとイオン、そしてマックスバリュが比較的近くに並んで営業をしています。
- JR線「琴似駅」前にイトーヨーカドー
- 地下鉄線「琴似駅」に直結してイオン、イオンの隣にマックスバリュ
わずか700メートルの距離の間です。
また琴似駅に直結したイオン札幌琴似店は札幌市西区にありますが、西区には札幌で一番大きなイオン札幌発寒店があります。
ということで下記の4店舗で30品目の価格を含めて調査しました(2020年6月に実施)。
- イオン札幌琴似店=小型の駅前立地のイオン
- イオン札幌発寒店=イオンモールもある郊外の大型のイオン
- イトーヨーカドー琴似店=駅前だけど比較的駐車場も大きい中大型店
- マックスバリュ琴似店=駅前立地のマックスバリュの中でも小型店
30品目の価格調査結果
価格を調査した日は22日の月曜日、特にお互いにセールや5%OFFになっていない日をわざと選んでいます。
価格は円を省いています。また価格は税別です。
品目 | 商品名 | イトー ヨーカドー |
イオン 駅前店舗 |
イオン 郊外大型店舗 |
マックス バリュ |
---|---|---|---|---|---|
野菜 | キャベツ1玉 | 198 | 258 | 258 | 198 |
野菜 | レタス1玉 | 148 | 158 | 158 | 158 |
野菜 | 3玉 | 198 | 3玉なし (1玉48円のみ) |
198 | 198 |
野菜 | もやし 最安値品 |
19(180g) | 25(180g) | 19(180g) | 25(180g) |
お魚 | キハダマグロ 100g辺り |
298 | 278 | 238 | 278 |
お肉 | 国産豚 バラ肉100g |
218 | 218 | 158 | 228 |
お肉 | 豚肉 細切れ100g (最安値品) |
119 | 148 | 148 | 148 |
お肉 | 国産牛肉 100g (最安値) |
268 | 338 | 338 | 238 |
お肉 | シャウ エッセン2袋 |
398 | 475 | 475 | 475 |
デイリー食品 | 山崎 ふんわり食パン ルヴァン |
168 | 175 | 175 | 168 |
デイリー食品 | 牛乳1L 最安値品 |
208 | 195 | 178 | 178 |
デイリー食品 | 牛乳1L よつば牛乳 |
228 | 238 | 238 | 228 |
デイリー食品 | 雪印北海道 バター200g |
418 | 410 | 410 | 410 |
デイリー食品 | ヨーグルト ブルガリア |
168 | 178 | 158 | 158 |
デイリー食品 | 豆腐 150g×3 パック 最安値 |
108 | 90 | 90 | 90 |
デイリー食品 | マーガリン ネオソフト |
188 | 228 | 228 | 228 |
デイリー食品 | マルちゃん 焼きそば3個 |
178 | 178 | 178 | 168 |
小麦粉 | 小麦粉 (日清フラワー チャック付き) 1kg |
238 | 258 | 258 | 258 |
マヨネーズ | キューピー マヨネーズ 450g |
なし (600g 258円) |
195 | 195 | 195 |
ケチャップ | カゴメ ケチャップ 500g |
158 | 165 | 165 | 165 |
ドレッシング | キューピー テイスティング ドレッシング イタリアン |
278 | 268 | 268 | 268 |
カレールー | バーモンド カレー中辛 |
228 | 178 | 185 | 185 |
ポテトチップス | カルビー ポテトチップス うすしお60g |
88 | 70 | 70 | 70 |
500mm飲料 | コカ・コーラ 500ml |
98 | 78 | 78 | 78 |
500mm飲料 | アクエリアス 500ml |
98 | 80 | 80 | 80 |
チョコレート | 明治 ミルク チョコレート |
98 | 98 | 98 | 98 |
アイスクリーム | ハーゲンダッツ バニラ110ml |
288 | 278 | 278 | 278 |
冷凍食品 | コーンクリーム コロッケ |
158 | 158 | 158 | 198 |
お惣菜 | 唐揚げ 100g |
198 | 198 | 198 | 198 |
お惣菜 | ポテト コロッケ |
2個186円 | 2個198円 | 小型(2個で1個分)3個入150円 | 2個198円 |
見てもらった通り、イオンの方が高いものがあったり、イトーヨーカドーの方が高い方があったり、同じイオングループでもイオンよりマックスバリュの方が安いものがあったり、高いものがあったりとバラバラです。
欲しいものによって価格が異なるため、決めにくいくらいの価格さです。
ただ若干、イトーヨーカドーの方が高いことが多いです。
でも、千葉県で調べた時も感じたのですが、イトーヨーカドーは安く見せるのが上手いので、安く感じるのはイトーヨーカドーとなっています。
特に入り口である農産売場でよく売れるキャベツやレタスがイオンよりも安い価格設定にしてある辺り、非常に価格の見せ方が上手いと言えます。
接客はここでもヨーカドーの勝利
津田沼で行った時と同様、接客についても調査をしました。
売場の接客はともに差はありませんでしたが、サービスカウンターの対応はやっぱりイトーヨーカドーの方が上という結果に。
ただ一番悪かった接客は2箇所のイオンの中でも郊外型の大型店でした。
接客は全体的にイオンが下、イトーヨーカドーの方が上です。
なおイオンではお客さんに
すみません
と尋ねられたら
はい、いらっしゃいませ!
と答えるようにという応酬話法と呼ばれる受け答え方があるのですが、北海道のイオンで1度もそのように答えられたことはありません。
イオンとイトーヨーカドー、セールではどちらが安いか?
通常の価格はイオンとイトーヨーカドーだとイオンの方が若干安い結果になっていますが、セールの価格は?というと、お互いに目玉にする商品ではそれほど差がありません。
でもセール自体はイトーヨーカドーの方がやや上と言えます。
5%OFFとなるセールの日
ともに自社のクレジットカードや電子マネーで5%OFFになる日がありますが、イトーヨーカドーの方が実施日が多くなっています。
イオン | イトーヨーカドー | |
---|---|---|
5%OFF日 | 毎月20日・30日の2回 | 毎月8日18日28日の3回 |
シニア5%OFF | 毎月15日のG.G感謝デー | 毎月15日・25日のシニアナナコデー |
合計 | 月3回 | 月5回 |
お得になる日はイトーヨーカドーの方が多く、値段がそれほど変わらないのであれば、イトーヨーカドーを利用した方がお得になる割合が多くなっています。
セールでの割引の大きさはイトーヨーカドーの圧勝
イオンもイトーヨーカドーも年に3~4回大きな割引を行うセールを行います。
でも、イオンとイトーヨーカドーの割引や還元セールを比べると圧倒的にイトーヨーカドーの方がお得です。
イオンのセールは最大でも10%OFF
ここ数年にイオンで行われた割引のセールで最大は15%ほどでした。
イオンカード会員だと請求時に10%OFFとなるセールが行われたことがあります。
この時、イオンのお客さま感謝デーと重なったので10%OFF+5%OFFで合わせて約15%という割引でしたが、これがイオンの割引の最大値です。
最近だとイオンカードのポイント「ときめきポイント10倍」+5%OFFが限界値のようで合わせて約10%くらいの割引となっています。
年に3~4回くらいの頻度です。
イトーヨーカドーは最大で25%OFF相当
一方のイトーヨーカドーがここ数年で行ったセールで最大は25%ほどです。
イトーヨーカドー最大のセールは、対象商品2500円購入で500円商品券プレゼントという規格です。
あまり大した商品数じゃ無いでしょ?と思うかもしれませんが、そんなことはありません。
2020年6月に行われた時はかなりの数となっていました。
その時のチラシを保存してあるので見てください。
この時は普段使う洗剤や調味料をまとめ買いして1万円ほど対象商品を購入しました。
結果2000円分の商品券をもらったので、20%ほど還元されたことになります。
またハッピーデーなら5%OFF+2500円毎に500円商品券なので合わせて25%OFF相当というものすごい割引に!
このセールもここ最近は年に3~4回行われているので、チェックしておくと滅茶苦茶お得です。
普段はチラシと割引日をチェックして使い分けるのがポイント
イオンとイトーヨーカドーの価格やセールについて比較してきましたが、2つのスーパーが近くにあるのなら、うまく使い分けるのがお得です。
チラシ内容を見て、5%OFFになる日にそれぞれ買物に行くのが一番お得ですから。
その時の支払い方法ですが、イオンとイトーヨーカドーでは異なります。
- イオン=イオンカードセレクトでオートチャージしたWAONで支払うのが一番お得
- イトーヨーカドー=セブンカード・プラスでクレジット払いをするのが一番お得
詳しくはイオンカードセレクトとセブンカード・プラス、それぞれの記事をご覧下さい。
イオンカードセレクトの方がクレジットカードとしては優れているのですが、ポイントの使いやすさはセブンカード・プラスの方が上です。
イオンカードセレクトのクレジットカード払いで貯まるポイントは1000ポイント以上500ポイント単位でしか使えません。
しかしセブンカード・プラスのクレジットカード払いで貯まるポイントは1ポイント単位で電子マネーnanacoに交換して使うことが出来ます。
我が家はイオンもイトーヨーカドーも使うから、イオンカードセレクトもセブンカード・プラスも両方持っています。
両方によく買物に行くのなら両方を持ってお得に使うのがおすすめです。
なお全体をまとめると下記のようになります。
イオン | イトーヨーカドー | |
---|---|---|
普段の安さ | WIN(勝ち) | LOSE(負け) |
セール時の安さ | LOSE(負け) | WIN(勝ち) |
5%OFFの回数 | LOSE(負け) | WIN(勝ち) |
接客 | LOSE(負け) | WIN(勝ち) |
イオンとヨーカドー、近くにあるのなら、それぞれの良い点を見つけて両方をうまく使ってください。
以上、イオンとイトーヨーカドー、どっちが安い・高いかを比較した結果でした。
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